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ボヘミアン・ラプソディー(ネタバレ感想)/俺が何者かは俺が決める


伝説的バンド<QUEEN>のキャリアをたどった、実話に基づくミュージック・エンターテイメント。
人間ドラマもふんだんに描きつつ、ライブDVDを観ているかのようなシーンもたっぷりあって、満足度が高かったです。

映画で知った、QUEENの音楽の素晴らしさ(素人なりに)

普段洋楽まったく聞かないマンだし、QUEENのことも大して知らずに観た人間なのですが、劇中に登場した曲はほとんど知ってるものばかりだった。
私のように知らない人まで耳にしたことがある名曲を生み出したって、すごいバンドだと思う。
それに、映画は映画用の音楽らしいけれど、それでも、洋楽ってソウルが違う。かっこいいわ……ってなりました。
帰ってからYouTubeの公式チャンネルを見まくったよ。(若いころのフレディほんとかわいい)
あと、歌詞和訳が字幕で出るのがまたいい。
今まで、曲は聞いたことがあって知っていても、歌詞の意味までは意識していなかった。
だけど、最後のライヴ・エイドでは、これまでのフレディの人生の愛と友情と孤独、歌詞に込めた思い、エネルギッシュに溢れだす叫びが胸を打って涙が出た。
もうね、単純かもしれないけど、かっこよくてかっこよくて、QUEENのベスト盤とかほしくなりました。

そう、洋画とか洋楽を楽しむにあたってわたしが壁に感じるのが、言葉と文化。
これも映画を観て初めて知ったことだけど、フレディはペルシャ系インド人で、革命で英国に家族で移り住んだのですね。
そういった出自に絡む背景や、宗教的なニュアンス、セクシュアリティに関する世論など、やっぱり日本とはまったく違うので、想像するしかなくて。きっと、映画で描かれてることや、歌詞の意味も、本当はわかっていないんだろうなと、いつも思います。
でもそういう、異文化の香りをたまに嗅ぐのも新鮮な気持ちになる。

QUEENバンドメンバーとの絆

当時からよくあったことなのかもしれないけど、スターダムに上り詰めたバンドボーカリストのソロ独立問題。
QUEENもご多分に漏れずあったのですね。
ひどいことも言い合ったけど、メアリーをはじめ、周りの人が、フレディにとってメンバーがどれだけ必要で大切な存在なのか、彼自身に気づかせるところはじーんとした。
バンドに戻りたいと申し出るフレディの殊勝な態度に、「一回外出て」と言って、「なんで外に出した?」「なんとなく」みたいな軽快なやりとりもキュン。
あと、ワンフレーズからのセッションで曲が生まれていくところとか、ボヘミアン・ラプソディーのレコーディング風景がすごく素敵。
仲間との絆も喧嘩も実力のぶつけあいも友情コミコミで、ぜんぶぜんぶ素敵。
いつもその中心にいたフレディは、次々にアイディアを生み、妥協せず、おもしろいことをやって、いいものを作り驚かせてやろうとしていて。
その才能や、カリスマ性は、誰にも否定できない圧倒的なものだったんだろうなって思いました。

QUEENに詳しい人いわく、フレディも、バンドメンバーも、仕草とか言い方がそっくりらしい!
パンフレットで読んだら、俳優さんたちは振付師ではなくモーション指導についたとか。
だからかな?
映画館では、いろんなところで笑いが起きていたので、きっと詳しい人が楽しめるような、詳しい人にしかわからない細かい演出も織り込まれているんだろうなと思いました。

心に残るセリフ~フレディの気高さ

一番心に残ったフレディのセリフは、彼が病気をメンバーに明かし、「このことでこれから、俺に同情したり気を遣ったりしないでほしい」と頼んだときの、

「病に倒れた悲劇の主人公になんかならない。
俺が何者かは俺が決める」


というものでした。
繊細で複雑な生き方だったのだろうし、多くの苦難や、間違いや、悩みがあったけれど、努力家で、芯が強くて、才能や仲間に恵まれて誇り高く生きたフレディ。
人にどう思われるかではなく、自分のいいと思ったこと、やりたいことに、力を尽くして多くの人に影響を与えたフレディ。
しみじみ、かっこよかったです!